※この記事は2019年5月に書いたものを9月にもう一度整理して加筆修正しました。
みなさんこんにちは!2019年春、ジャカルタに遂に待望のMRTが開通しました。もう乗ったことがある方もいますか?
今回はチカラン在住の筆者が ジャカルタMRTに乗ったらお上りさんよろしく、いたく感動してしまいましたので、乗車体験をレポートすると共にジャカルタ地下鉄(MRT)の乗り方、チケットの購入方法、路線図を完全解説?いたします。
ジャカルタ地下鉄とは
ジャカルタの地下鉄通称MRTはなんと構想から30年!
土地買収の問題(インドネシアではこの問題もはや定番?)などもあり、2013年にようやく工事が始まりました。日本の円借款で行われ、日系企業が建設や車両から、更に運行システムなどのソフト面も日本が全面的に支援しています。
世界最悪といわれている渋滞の救世主となる事を期待され、2019年4月より満を持してスタートしました。
ジャカルタ地下鉄MRT路線図
第一期にスタートした南北線は、全長15.7㎞。日本でいうと東京~西荻窪、東京~西川口くらいです。東京以外の方分かりにくくてすいません。
最初南北に15キロと聞いて、「えっそれだけ?なんの足しにもならないんじゃ…」と思ったのですが、東京から西荻窪まで行けると聞くと意外とあるんですね。
それなら通勤用にもある程度は機能しそうですね。
実際に乗ってみても、駅間もけっこうな長さです。
金額も安いので日本人の感覚だと余計近いような錯覚になりますが、端から端まで乗ったら結構な距離があります。今後フェーズ2でコタ方面に更に北に延伸される予定です。
スナヤンから南が高架エリア、スナヤンより来たが地下エリアとなっています。
今回スナヤンから南下したのですが、地上にバァーっと上がっていったときは、何かワクワク胸が躍ってしまいました。(子供かっ!)
地下鉄で空港まで行ける?
この便利な乗り物で空港まで行けたらさぞかし便利なのですが、残念ながら直接空港まで行けません。乗り換えをすれば一応行けます、一応…
一応と言っているのは、空港エクスプレスにアクセスできるのですが、乗り換えに地上を5分程歩かなければなりません。(なぜくっつけなかったんだー!)
でも考えてみたら上野駅の京成とJRも同じですね。荷物を持って5分ほど歩かなければなりませんね。
地下鉄は「dukuh atas」駅で降りて、空港線のBNI city駅まで歩く必要があります。歩道が整備されているので安全ですが、雨季の時は厄介ですね。
ジャカルタ地下鉄MRT料金(2019年5月現在)
出典:hutama share
気になる料金ですが、上図は少し見にくいですが、最小区間で3000ルピア、最長でも14000ルピアです。
や、安い!日本円ですと現在のレートで24円から高くても100円ちょっとで乗れます。
これなら特に目的がなくてもアトラクション感覚で乗ってみようかなと思ってしまいます。(私だけ?)
子供はタダ?
年齢による料金設定等はなく、90㎝未満は無料になります。
改札横に写真のように検問が待ち構えています。
ギリギリのお子さんは膝を上手く使ってアジャストしましょう…(ウソです。正直に申告しましょう)
地下鉄のチケット購入指南!切符の種類は3タイプ!
外国で乗り慣れない乗り物に乗る時はチケット購入方法もよく分からなくてドキドキしますよね!?
というわけで、地下鉄乗車経験者めいぼーが特別伝授いたしましょう(偉そう…)
1.single trip
一般的な電車の切符はこのシングルトリップになります。
乗車するごとに行先分の代金分を購入します。
こちらのチケットは購入時に15,000ルピア(120円)ほどデポジット代を払います。これは後で窓口で返してもらえます。
シングルトリップの有効期限は7日間
シングルトリップのデポジットカードは7日以内でしたらカードに行先料金を繰り返し入れて使うことができます。
ただし、初回購入後から7日経つと無効になってしまいます。
デポジットの返金も7日過ぎると返してもらえなくなるのでご注意ください!ただの紙くずになってしまいますから…
2.multi trip
マルチトリップはお金をまとめてチャージしておいて、改札を通るごとに区間料金が引かれていきます。入れておいたお金が無くなれば再チャージが可能です。
デポジットは25,000ルピア(200円)になります。
マルチトリップは地下鉄専用で他に用途がないので、これをつくるならば3のe-moneyカードの方がおすすめです。
※2019年9月現在マルチトリップは休止中のようです。
まあそうですよね、e-moneyと比べたら何もメリットがないですよね…。
3.e-moneyカード
各銀行が発行している電子マネーカードです。
カード代が20,000ルピアかかります。(以前はカード無料配布だったような)
コンビニや銀行ATMなどでチャージすることができ、高速道路の通行料、トランスジャカルタバス、コンビニなどでの買い物にも使えます。
地下鉄でも改札でタッチするだけで料金が自動で引き落とされます。
切符になって買い物にも一部使えて、日本のスイカなど電子マネーとおなじようなイメージです。
一点問題なのは、コンビニごとにチャージできるカードが決まっているということです。あるコンビニではマンディリカードしかできず、他のカードは他のコンビニ探さないとチャージできないなんてことがあるのでご注意を!
どのチケットが一番いいの?
地下鉄に1日しか乗らないという方はシングルトリップで充分ですが、また乗るかもしれない、バスも使うかもしれない、タクシーも使うという方は、はっきり言ってe-money一択です。
その理由は、シングルトリップですとデポジット返却がはっきり言ってめんどくさいです。
行きは自動販売機でスイスイ(というわけにも行かなかったりしますが…)買えて乗れたのに、ついてからデポジット返金の為に窓口に並ぶ羽目に…なんてことになります。
また、タクシー乗る際にインドネシアでは高速料金は客負担になります。
これが運転手のカードで立て替えてもらうとレシートをわざと取らずに高速代をぼったくってくるなんて事があります。
ですが、自分のe-moneyカードで払えばカードから直接引かれますのでぼったくられる心配もありません。
チャージが余っていてもコンビニなどでも使えるので、持っていても使い道がないという事もないと思います。
ただしe-moneyカードは返金等できず20,000ルピアは返ってきません。
現在各駅の販売機前でe-moneyを販売しています。
マルチトリップも販売していないし、シングルトリップはめんどくさいことが多く、e-moneyが一番都合が良いということにようやく気付いたようです。
速報!10月末からスマホキャッシュレスも使用可能に!?
ここで速報です!
インドネシアで現在急拡大しているOVOやGO PAYなどの電子キャッシュレス決裁ですが、なんとジャカルタ地下鉄でも使用可能になるとのことです。19年10月末からスタート予定とのことです。
これが本当に実現したらもはやチケットの説明もこれから説明するチケット購入方法も必要ないくらいの大変革ですね!
ただ一つ気がかりなのは、改札でスキャンするときになかなか読み取れずに行列にならないですかね?大丈夫でしょうか・・・。
ジャカルタチケットの買い方完全攻略
では、今回ジャカルタMRT乗車をすっかりマスターした、わたくしめいぼーがみなさんにチケットの買い方を詳しく丁寧に説明いたそう!
これを読めばあなたもすぐに地下鉄に乗車できます!
とりあえず一番おススメのe-moneyは改札前で有人で販売されているのでそこで直接買えばいいので省略します。
今回はシングルトリップを自販機で買う方法を伝授いたします。
自動販売機でのsingle trip購入手順
コチラがジャカルタ地下鉄チケット自動販売機です。
改札手前の脇にたいていあります。
すでにデポジットカードをお持ちの場合は左下のカード置き場にカードをセットします。
左側が新規購入、右側がデポジットカードを持っている場合の購入になります。
インドネシア語が分からない場合は右下の赤いマークで英語表記に変えられます。
行先と料金が表示されますので、目的地をタッチします。
すると合計金額が出てきますので、下のお札(コイン)投入口から必要金額を投入します。
しかーし!!
ここで問題が・・・
お金を全然受け入れてくれません。
インドネシアは基本折れ曲がったようなくしゃくしゃになってしまったお金が多く、なかなか吸い込んでくれません。新しめのお札をチョイスしてもなかなか入りません。
財布をのぞいたら、新しい10万ルピアがあったのでそちらに変えて入れてみました。
全然入らない・・・
新しいのに入らないってどういうことだ!とだんだんインドネシアクオリティにイライラしてきます。
そこである事実が発覚…
10万ルピア、2000ルピアは投入不可になってる…。
それならと5万ルピア札を10回位ひたすら延々と入れなおしていたらようやく入りました。
これ空いていたからいいものの、混んでいたらこのお金の受け入れ拒否具合はパニックにになります。というかこれが原因で混雑しそうです。
だからなのか、いつも自動販売機はガラガラでみんな有人窓口に並んでいます。
なぜインドネシア人は、並んでまで窓口で買うのだと疑問に思っていたけど、そもそも細かいのがないと自販機で買えない、細かいのがあってもなかなか買えないという理由だったんですね…
みんな自販機に馴染みがないので買えないという理由もあるみたいですが。
デポジットの返金方法
デポジットの返金は有人窓口のみとなってしまいます。
スムーズに目的地に着いたのに、たかが15,000ルピアの為に並ぶのもなんだかなーと思ってしまいます。
そういう意味でもやっぱりe-moneyがおすすめですね。
ジャカルタMRT時刻表
現在は始発が5:30位から終電が22:00位です。
だいたい10分に一本のペースです。平日の朝夕のラッシュ時のみ5分間隔でも走っています。
通勤帯に乗ったことがないのですが、たくさん乗車しているんでしょうかね。
ジャカルタ地下鉄の車内はキレイでマナーもよく快適!
実際に車両に乗ってみると、中はとてもキレイでみなさんマナーも良くて快適です。
子供が一緒にいるとみんな積極的に席を譲ってくれます。インドネシア人の人たちってほんとに子供に優しいんですよね!
車内でポップミーは食べちゃいかんよ!
マナーの良さの裏には、けっこう頑張ってマナーの啓蒙活動をしているそうです。
そして至るところにマナーを呼びかけるポスターが貼ってあります。
どれどれ見てみましょう。
うんうん、地べたには座っちゃダメ。
ゴミは捨てちゃいけない。
うんうん、当たり前だけどインドネシアでは徹底がけっこうむずかしいこと。
いいぞいいぞ、その調子
飲食禁止。特にカップラーメン禁止!
って誰が電車内でカップラーメン食うんだ?と思いますが、そこかしこでポップミー食べているお国なので、書いとかないと誰か食いますね、確かに!
そしてこれらを違反すると50万ルピア(4,000円)の罰金ですからみなさんもご注意ください。
車内は安全?危険?
車内にはセキュリティも常に乗車しており、安全を見守ってくれます。
またマナー違反がないかも見守っているので、車内は秩序が保たれており、とっても快適です。
車内にいると本当にジャカルタでなくシンガポールにでもいるような気分になってきます。それ位危険を感じず、清潔感にも溢れています。
ですが、みなさん注意して下さいね!
こういう安心できてしまうところほど、うっかりやられてしまうことがありますからね!
スリ、置き引き、盗難等には万全の注意を!
ジャカルタインフラ今後の展望
地下鉄は南北線フェーズ1が完成し、北にフェーズ2で延伸予定。更に東西線の計画もあります。
ジャカルタ中心部から空港線もすでにオープンしています。
ジャカルタ近郊への軽量軌道鉄道LRTも各方面へ現在建設中で一部はまもなく開業します。(ほんとは2018年アジア大会用だったんですけどね…)
と、完成はいつになるかは分かりませんし、すぐに出来ることは期待してはいけませんが、一つの発展途上国の進歩を目のあたりにできるというのはとても貴重な経験だと思います。その為に渋滞に巻き込まれるのは時間の無駄ですが…。
今後のジャカルタの発展をみんなで温かく見守っていきましょう!
ほんとにこの図の様になる日が待ち遠しいです。
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